イスラム教は、キリスト教・仏教と並ぶ世界三大宗教の一つであり、現在では約20億人以上の信者がいる世界的宗教です。 中東で誕生した宗教ですが、現在ではアジア・アフリカ・ヨーロッパなど世界中に広がっています。
この記事では、イスラム教の成立の歴史、基本的な教え、宗教的義務、宗派の違いまでを初心者にもわかりやすく解説します。
イスラム教の基本概要
イスラム教とは、唯一神アッラーを信仰する一神教です。
この宗教を広めた人物が、預言者ムハンマドです。 7世紀のアラビア半島で神の啓示を受けたとされ、人々に神の言葉を伝えました。
イスラム教徒はムスリムと呼ばれます。
イスラム教の聖典はクルアーン(コーラン)であり、神の言葉が記された書物とされています。
イスラム教の成立
イスラム教は7世紀、現在のサウジアラビアの都市メッカで始まりました。
当時のアラビア半島では多くの神を信じる多神教が主流でしたが、ムハンマドは唯一神アッラーのみを信じるべきだと説きました。
しかしこの教えは反発を受けたため、ムハンマドは信者とともに都市メディナへ移住します。
この出来事をヒジュラ(聖遷)と呼び、イスラム暦の元年とされています。
その後イスラム教は急速に広がり、わずか数十年で中東全域に広まりました。
唯一神アッラーとは
イスラム教では、宇宙を創造した神はアッラーただ一人であるとされています。
実はアッラーという言葉は「イスラム教だけの神の名前」ではなく、アラビア語で神を意味する言葉です。
そのためイスラム教は、キリスト教やユダヤ教と同じ神を信じていると考えられています。
この3つの宗教は共通の祖先を持つためアブラハム系宗教と呼ばれます。
イスラム教の聖典クルアーン
イスラム教の聖典はクルアーンです。
これは神がムハンマドに与えた言葉を記録したものであり、イスラム教徒にとって最も神聖な書物です。
クルアーンの特徴は次の通りです。
- 神の言葉そのものとされる
- 一言一句が神聖とされる
- 原典はアラビア語
- 宗教だけでなく社会のルールにも影響を与える
ムスリムが守るべき「五行」
イスラム教には、信者が守るべき五つの宗教義務があります。 これをイスラムの五行と呼びます。
1 信仰告白(シャハーダ)
「アッラーのほかに神はなく、ムハンマドは神の使徒である」と信じることです。
2 礼拝(サラート)
イスラム教徒は1日5回礼拝を行います。 礼拝は聖地メッカの方向に向かって行われます。
3 喜捨(ザカート)
貧しい人々を助けるため、一定の財産を寄付する義務です。
4 断食(サウム)
イスラム暦の月ラマダンの間、日の出から日没まで飲食を断ちます。
5 巡礼(ハッジ)
イスラム教徒は一生に一度、聖地メッカへ巡礼することが推奨されています。
イスラム法(シャリーア)
イスラム社会では宗教と法律が深く結びついています。
その法律体系がシャリーア(イスラム法)です。
シャリーアは次のようなものを基に作られています。
- クルアーン
- ムハンマドの言行録(ハディース)
シャリーアは結婚、相続、商取引など生活のさまざまな分野に影響を与えます。
イスラム教の宗派
イスラム教には大きく分けて2つの宗派があります。
スンニ派
イスラム教徒の約85〜90%を占める最大宗派です。
シーア派
主にイランやイラクなどで信仰されている宗派です。
この違いは、ムハンマドの後継者を誰にするかという政治的対立から生まれました。
イスラム教と政治
イスラム教は宗教だけでなく、政治や社会制度にも影響を与えています。
例えばイランでは宗教指導者が国家権力を持つイスラム共和国という政治体制が採用されています。
このように、イスラム世界では宗教と政治が密接に結びついている場合があります。
まとめ
イスラム教は7世紀のアラビア半島で誕生した唯一神を信じる宗教です。
- 預言者ムハンマドが創始
- 聖典はクルアーン
- 信者はムスリム
- 五行という宗教義務がある
- 宗教と社会制度の結びつきが強い
現在では世界人口の約4分の1が信仰する宗教となり、政治・文化・経済にも大きな影響を与えています。

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