大相撲の中継を見ていると、横綱が負けた瞬間に観客席から座布団が宙を舞う光景を目にすることがあります。 これは単なる迷惑行為ではなく、相撲特有の歴史と文化に根ざした観戦リアクションです。
座布団が飛ぶ最大の理由は「横綱の敗北」
座布団投げが起こる最も典型的な場面は、横綱が平幕力士に敗れた時です。 横綱は相撲界において特別な存在であり、「簡単には負けない象徴」とされています。
その横綱が敗れるという事態は、観客にとって予想外の大事件であり、 驚き・興奮・感動が一気に爆発することで、座布団投げという行動につながります。
歴史的名勝負でも座布団は飛ぶ
横綱の敗北以外でも、次のような一番では座布団が投げられることがあります。
- 優勝争いを決定づける大一番
- 長期休場明けの横綱が復活勝利した瞬間
- 誰もが予想しなかった大逆転の相撲
これらはいずれも、観客が「歴史的瞬間を目撃した」と感じる場面です。
なぜ拍手ではなく座布団なのか
相撲観戦における座布団投げは、江戸時代から続く庶民文化に由来します。 枡席では座布団が身近な存在であり、興奮のあまり立ち上がった際に、 自然と手にしていた座布団を投げたのが始まりとされています。
現在で言えば、スタンディングオベーションに近い最大級の称賛表現と言えるでしょう。
現在は公式には推奨されていない
日本相撲協会は、安全面の理由から座布団投げを公式には禁止・自粛要請しています。
- 力士や審判に当たる危険性
- 取組進行の妨げ
- 観客同士のトラブル防止
そのため、場内アナウンスで注意が流れることも珍しくありません。
それでも座布団投げが無くならない理由
横綱が倒れる瞬間、国技館全体がどよめき、理性よりも感情が先に動きます。 「良くないと分かっていても投げてしまう」 それほどまでに、相撲は観客の感情を揺さぶる競技なのです。
座布団投げは相撲文化の象徴
海外スポーツでは、ウェーブや大歓声が熱狂の表現となりますが、 相撲においては座布団投げがその役割を果たしてきました。
賛否はあるものの、座布団投げは相撲を「国技」かつ「文化」として象徴する風景の一つと言えるでしょう。
まとめ
- 座布団が飛ぶのは横綱敗北などの大事件が起きた時
- 江戸時代から続く観客文化が背景にある
- 現在は安全上の理由から非推奨
- それでも歴史的瞬間には自然発生してしまう
相撲をより深く楽しむためには、こうした背景を知ることも大切です。

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