虫歯予防のために大切なのは、甘いものを控えることだけではありません。
実は、**「糖質を摂るタイミング」や「口内のpH(ペーハー)バランス」**が大きく関係しています。
この記事では、虫歯の原因となる「脱灰」の仕組みと、虫歯にならないための食習慣・間食の工夫について、わかりやすく解説します。
これを読めば、歯を削らずに一生使える歯を守るための正しい知識が身につきます。
1. 虫歯はどうしてできる?脱灰と再石灰化とは
虫歯は、**歯の表面(エナメル質)が酸で溶けていくこと(脱灰)**によって始まります。
通常、口内はpH6.8〜7.0の中性状態です。 糖質を摂取すると、虫歯菌が酸を出し、pHが5.5以下になると歯が溶け始めます。 これが「脱灰」で、虫歯の原因となる最初のステップです。
ただし、唾液の力で再びミネラルが戻る「再石灰化」も起こります。この脱灰と再石灰化のバランスが保たれていれば虫歯にはなりません。
2. 口内pHが酸性になると虫歯が進む理由
糖質を摂ると、虫歯菌が酸を作り、口内pHが酸性に傾きます。
この酸性状態は30分~1時間ほど続き、その間に歯の表面がじわじわ溶けていきます。
つまり、口の中が頻繁に酸性になる=脱灰が続く状態です。これが毎日起きれば、歯はやがて虫歯になってしまいます。
3. 虫歯になりやすい食べ方・習慣とは
以下のような習慣は、脱灰を繰り返す原因になります。
● 間食が多い・だらだら食べる
例:10時にクッキー、11時にジュース、12時に飴…
→ 口内が酸性のままになり、再石灰化が追いつきません。
● 寝る前の甘いもの
→ 就寝中は唾液の分泌が減少するため、酸性状態が長時間続きやすくなります。
● 食後に歯磨きをしない
→ pHが中性に戻る前に再び糖質を摂ると、連続脱灰のリスクがあります。
4. 虫歯予防のために今日からできる5つの対策
1. 【間食は時間を決めて】
1日1〜2回に抑え、最低2時間は時間を空けましょう。
再石灰化の時間を確保することで、脱灰の進行を防げます。
2. 【キシリトールガムでpH回復を促進】
キシリトールは虫歯菌が酸を作れないため、pHの回復を助ける効果があります。
3. 【フッ素入り歯磨き粉を使う】
フッ素は歯の再石灰化を促進し、酸に強い歯を作ります。
4. 【水分補給とよく噛む食事】
唾液をしっかり出すために、よく噛んで食べ、水分をこまめに取ることが大切です。
5. 【定期的な歯科検診】
目に見えない虫歯や脱灰を早期発見し、プロによるクリーニングでリセットしましょう。
5. まとめ:pHを意識した食習慣で虫歯ゼロへ
虫歯予防には、糖質を摂らないのではなく「摂り方」を工夫することが重要です。
口内pHの低下時間を短くする 間食のタイミングを考える 唾液やフッ素の力を活かす
こうした意識を日常に取り入れることで、虫歯ゼロの健康な歯を保つことができます。
今すぐ生活習慣を見直して、「脱灰させない食べ方」を始めてみませんか?
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